愛する美術品に贈る

あんまりCMにそそのかされる事はない。
仕事柄それは自信があるんだけど、
ひさしぶりにやられているのが、「R35」コンピレーションアルバム。
ちなみに選曲は別に好きでもない。
 
桜井幸子が奥さんに扮して、男目線のカメラワークで「いい曲だね、」って一言のアレ。
J-WALKの「何も言えなくて」がバックで流れる。
 
別にJ-WALKを聞いていた訳じゃないけど、ほぼパーフェクトなコマーシャルだと思った。
 
幸福な恋人関係を結婚以降も続けているような、理想的なイメージ。
完璧な憧れをサラッと、だけど厭味がなく見せている。
 
もう一度、妻を口説こう。

やられた。コピーだけで自立できるだけの力があるコピーじゃないけど、見事。
 
まあ、桜井幸子は好き。
ライフカードオダギリジョーのマドンナを演じた時もちょっとやられた。
 
最近、恋愛とか幸福とか色々考える。
 
理想は理想として置いておくとして、好きな人を幸せにする事は、やっぱり男の人生の醍醐味だよね。
もう無謀に走れるほど若くないけど、幸せになるって事がどういう事かは多少判るようになったと思う。
 
そのうち暇だったら書き残そうとも思うけど、簡単に言えば好きになった時のまま、彼女を変えずに愛することじゃないかな。
よくあるじゃん、
結婚したら相手を自分の環境に合わせようとしたり、仕事とか生活とかを理解させたりする男。
 
どうなるか…
 
反発されて悪い関係に行くとか、分別のある面白くない女性になって愛情が冷めるとか。
そんで別れたり、浮気したりするんだよね。
 
大体にして、その変化の原因は男のエゴじゃないかな。
 
愛している人をそのまま愛し続けたいのなら、美術品のように丁寧に扱い、手間のかかる事を当たり前と思う事。
 
尊敬している作家が書いている言葉がある。
 
男の夢は一人で見るもの。
だから仕事だのお金だのは、男が自分一人で解決すること。
 
そこは女性に甘えちゃいけない。
それをやっちゃうと美しかった女性はおばさんになっちゃうから。
 
サイトゥ−ンは美しいものが好き。
そこにサイトゥ−ンの人生の全てがあるかもしれない。