ブラジリアは気候的にサバンナと同じだってファウストが教えてくれた。
サバンナは過ごしやすいって事だね。
マレッタの父さんがヨットを持っていて、湖クルーズに連れて行ってくれることになった。
昼から夕方まで船でまったり。
マレッタのママに会った。
カリオカの彼女は60歳近いと思うんだけど、バリバリ船上で踊ってた。
ちなみにビキニ。さすがカリオカ、マンゲイラで踊ってたのは伊達じゃない。
銀行の重役のパパも乗りノリ。
パパとママはラブラブ。
この国の人たちも、生まれてから死ぬまで、ずっと恋してるんだろうな。
 
愛はイタリアだと思ってたけど、愛はメキシコもしくは南米全体だと認識を変えた。
たぶんヨーロッパよりも濃厚な恋してそう。あんまり人目を気にしてないし、社会もそれで良いと思ってるみたい。
 
メキシコから続く中米・南米旅行で感じたこと。
ほとんど国は、日本人がイメージする発展途上国ではないし、悲惨でもない。
確かに貧困層はいる、それは現実。
だけどフリーウェイが街中を貫いて、巨大で高級ブランドがならぶショッピングセンターがあるのも現実。
そこそこ食生活が豊かなのも現実。

少し真面目に伝えた事。
ブラジルはアマゾンとサンバの国じゃない。
豊富な資源、南米随一の経済力、既成概念に捕われない発想と行動、
簡単にコントロール出来ない人種の多さと多様な価値観
自由と隣り合わせの格差。
言葉で簡単に説明しきれない複雑な社会
 
だけど「City of god」に描かれている超犯罪の中で生き抜くしかない世界じゃない事は確か。
貧民街と言われているファベーラだけど、そこから普通に会社に行く人もいるし、大学にいっている人もいる。
電気は通じてるし、水道も普通にあるらしい。
 
悲惨なファベーラもあるだろうけど、殺し合いばっかりやってるのは一部だって言ってた。
その一部は8歳で麻薬を売って、13歳で人を殺すって事もあるって聞いた。
自分ならそこで命張って残るより、体ひとつで逃げるな。そんで掃除屋さんとかから始めた方って豊かな生活にもっていけるもん。
 
日本でも、娘殺しとか親殺しはニュースに出る。ヤクザが発砲したらニュースに出る。
ガソリン税もコントロールできない、ビルは不正建築。
だけど日本はそういう国かっていうと、そうでもないでしょ。
 
本当は、ネタのない人や噂好きの人たちが刺激的な話に寄っていくだけな気がするんだよね。
先進国の大半のマスコミは他人の不幸を餌にして生きている。
政権取るために平気で嘘をつく政党とかを、面白おかしく演出するのが当たり前だと思っているマスコミ。
死んでほしいね。
 
たしかに日本は超先進国。全てにおいてスムーズでスマート。
南米のほとんどの国は地下鉄の切符を手売りしてる。
もう日本では見ない風景。
行列作って切符買うんだから。
 
ただ、どっちが幸福かは別の話。
日本は自殺者多い国だし。
ちょっと思ったのは、けっこうブラジリアに行かないとブラジルの全容が見えないかもしれないね。
踊りの技術はリオやサンパウロだとして。ブラジルの首都からは、この国の文化が見える気がする。
目指したものと、根ざしたものの違い。
サンバだけでブラジルを見てたんで、この国を見間違えていた。

ただ政治家のモラルもあまりなさそうな国だとは感じた。
  
夕食をみんなで食べて帰る。
寝る。船の揺れが体に残って、ベッドで揺れてた。