Power Of Dreams

それは国際企業になった本田技研工業のワールドテーマ。
 
11月5日。
東京商工会議所の130周年特別講演、前社長の吉野さんの講演だった。
商工会議所の講演会なので、経営理論や不景気の経営術が聞ければと思って出てみた。
 
だけど、内容は違っていた。
 
世界市況と車やバイクの販売市況と海外と国内の販売台数。
マン島レースへの出場のきっかけと、制覇までのいきさつ。
低公害エンジンの開発とアメリカ進出。
そして、
小型ジェット機の開発事業やロボットの開発
 
面白そうな話し方はほとんどしなかった。
淡々と、参入した動機と開発の経緯を語っていた。
 
会場から笑いとかはほとんど出なかった。
 
創業当時の社是を語った時、ちょっと感動した。
それは、短い言葉でやるべき事を明確に述べている事。
 
わが社は、
世界的視野に立ち、
顧客の要請に応えて、
性能の優れた、
廉價な製品を生産する。
 
わが社の発展を期することは、
ひとり従業員と株主の幸福に寄與するに止まらない。
良い商品を供給することによって顧客に喜ばれ、
関係諸会社の興隆に資し、さらに日本工業の技術水準を高め、
もって社会に貢献することこそ、わが社存立の目的である。
 
始めのたった五行がいわゆる社是。後の五行がその解説。
使命と目指す夢を短い言葉で語った名文だと思った。
 
低公害エンジン排気は、渋谷の交差点の空気よりもクリーンだと聞いた。
そして、その先の燃料電池による自動車を見据えている。
独特の設計の小型ジェットは低燃費と居住スペースを3割広げたという。
ロボットは、障害者の代わりの足になろうとしている。
 
15万人の従業員の頂点に立った人の見事で淡々とした話だった。
 
Power Of Dreams
夢で人は動ける、そんな時があるね