スティングリッツ教授の世界を不幸にしたグローバリズムの正体

ロシアの海上で読んでいた本
 
ノーベル経済学賞を受賞し、クリントン政権で経済委員会に属し、世界銀行の副頭取であった、実際に世界を歩いて回った問題を提示した、スティングリッツ教授の名著「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」というトンデモ本みたいな邦題の本を読んだ。
 
またいつか、書くけど素晴らしい内容。
この一冊で世界の金融のアウトラインが理解出来る。
 
こういうのを天才って言うんだと思う。
難しい事を簡単に書いている(それでも難しいところはあるけど)。
 
そして、これが現実だとすれば、世界は格差が広がる方向にしか向かっていないって事になる。
 
先進国では、複雑に絡み合って、予測の出来ない市場がいくつもあり、その調整のため関わる組織も複雑。
 
その結果、わかりづらく巧妙な詐欺まがいの行為が国家レベルでも行われている。
 
現実を直視すると思う。
 
その現実は、あまりにも多方面におよびつつ大きく、全容が見えないほど。

たとえばウォール街はインフレをこの世で最悪の事態だと考えている。
インフレは債権国に支払われるべきものの真の価値を下げ、金利の高賸につながり、債券価格の暴落につながると見ていた。
 
結果として、発展途上国への債権が何としても回収するシステムが出来上がる。その国の発展が優先ではない。
 
本当に分かるよ、世界を不幸にしたグローバリズムの正体が。