元中国大使の話を聞きに行く

2週間前、元中日大使だった丹羽さんの講演を聴きに行った。
どんな人かは全く知らなかった。
プロフィール紹介には伊藤忠だったかの副社長をやった後に、大使になった人だと初めて知った。
  
講演のタイトルはこれからの中国投資・市場の動向という感じだったと思う。
講演を聞いてみると、日中間の政治的な仲の悪さに物申す、的なものだった。
タイトルとはかなりズレていたけど、非常に面白かった。
 
彼の国際ルールを守ると言う事を前提にしているのが、好感を持てた。
主に靖国問題に関して、非常に明確に解説だったのだけど…
それはそのまま安倍首相の批判につながる。辞める事になるもの理解出来た。
 
国際法廷で、戦争犯罪人として国際的に犯罪人として裁かれた人を、1978年(昭和53年)10月17日に「昭和殉難者」として靖国神社に合祀し、祭った事が最大の問題。
それを日本の首脳が「公人」として参拝する事が問題だと言う事が世界的な認識である。
 
ナチスの死刑になった首謀者を40年経って、聖人として祭ったら、世界はどう思うだろうか。
 
これは明らかに、戦争処理で国際法廷で日本が受け入れた事と矛盾するという見解だった。
つまりこれを守らないとすれば、日本は世界から長期的に信頼されない国になるだろうという事だった。
 
ちなみに天皇ですら、これを踏まえて天皇による1975年(昭和50年)11月21日が最後となっている。
この理由については、昭和天皇A級戦犯の合祀に不快感をもっていたとの意見が指摘されていた。
 
そして、もう一つは戦争はすべきではないという見解。
敗戦の場合、無条件降伏という最悪の交渉になる。
だから戦争は負けてはいけないし、絶対に勝てる戦争はない。
ドイツでさえ二つに割られる。
 
見事に明確で分かりやすい論理だった。
 
口調は強引な人だったが、筋の通った話という印象を受けた。 
この話にかかれば、安倍首相の話など子供の論理になる。