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ハワイで飢え死にすることはまずない。
気候的に作物が成長しやすい場所だし、海に行けばマグロが泳いでいる。
水は心配ないし、空気も綺麗。
あちこち旅したけど、やっぱりハワイは楽園だと思う。
そのなかで、ヘタに迷ったら死ぬだろうなって感じる場所がハレアカラだった。
　
木に登れば椰子の実があるわけじゃない。岩だらけなのだ。
海は遙か遠くに見えるだけ。
もし歩くとすれば、富士山よりも広い裾野を通って行くことになる。
　
環境として人間が道具を使わないで生きれない場所を西洋ででWild Placeって言うのを思い出す。
そして自然を人間の為に変えていく。実際ハレアカラの山頂まで、道路が通っている。
そのおかげで、雲の上まで楽に行けたんだけど。
　
ハレアカラの太陽がつかまった場所に立って、なんとなく感じていた。
八百万の神がいる国で生まれて良かったって。
木や岩に神が宿ると教える国の人で良かったって思った。
　
雲の先には、カウアイ島が浮かんでいるのだった。