マラケッシュ…丑三つ時のReal Life

saitoon2006-01-19

日記上では、まだ9月18日の朝。まだ旅の先は見えない気分だった気がする。
 
考えてみると、深夜ってか早朝の陽も出てないウチによくわからない国の知らない街を歩くってどうかと思う。でもなぜか初日はこのパターンで行動する。
絶対はないけれど、世界のどこでも午後10時から午前2時くらいまでは危険度が増すと思う。NYとか大都市に行けば、午前4時くらいまでは危険度が高いと感じている。
だけど、夜明け前に急に危険な香りが引く。バルセロナもローマもそんな感じだった。
危険な香りは好きだけど、危険はあんまり好きじゃないかな。
 
夜明けは光の変化が激しい。夜と早朝の光の差は写真的に言えば露出12段。4096倍も光が変化する。
この変化がモノを美しく見せるので、この時間は大好き。
 
夜明け前の、メディナに入った。
人通りなんてほとんどない。
出店は全て引き払われて、静かな迷路があるだけだった。
 
周囲の気配を気にしながら、メディナを進んでいく。
 
昨日の夜もあった、路上に放置されてたゴミは、相変わらずそのまま。
点々放置されている。猫が食べ物を漁っていたりした。
 
昼は出店で見えなかったけど、建物は相当に重厚。昔のセメントの壁。厚さは30センチは優にあった。
ドアは鉄。隙間から明かりが見えたので、ちょっと覗いてみる。
中はやたらと広い。そんで豪華。
イスラム式のモザイクタイル張りで、色彩的にも美しいのだ。
 
ちょっと入ってみようかなって思ったけどやめた。
インディジョーンズみたいに、半月刀持っている兵隊が出てきたら困る。
たぶん戦ったら負ける。 
 
しばらく歩くとリヤカーを引いたロバを連れている兄さんがいた。朝からゴミを片づけていた。
それをリヤカーに積んでいた。
ああ、まっとうにゴミ片づける人もいるんだなって、ちょっとホッとした。
 
その後5分おきくらいにゴミを片づけている人と会った。
やっと気がつく。
そうか!彼らは清掃局の人なんだ…って。
 
この街の習慣の一つが分かった。
ゴミは道に集めて置いておく。ゴミ袋とか使わないで、そのまま置いておく。
それを夜明け前にロバを連れた清掃局員が回収していく。
ゴミ回収は毎日。たぶん分別はしていない。
 
昼は出店で一杯になる場所が、夜ゴミがまとめて置きっぱなし。
夜明け前に、掃除の人が綺麗にしていく。
日が出ると、また出店が組まれていく。
 
毎日、こうして街が動いているのだった。
生ゴミ放置で、近所は臭いが気にならないのかな、っては思った。