ご近所の帰り道で思い出したこと

午後3時。
 
スーパーで買い物をしてウチに着くちょっと前。
 
通り道の家の前で泣いていた女の子がいた。
ちょっと大声で。
たぶん小学2年生くらいかな?
手前はその家の駐車場。
 
人の家だからあんまり敷地には入りたくなかったから、道路から声をかけた。
 
どうしたの、って。
ウチに入れないの?って。
 
泣いてた子は、ふりむいて「おもらししたの」って。
 
泣きべそかいてたんだ…。
ちょっと、ホッとした。
 
サイトゥーンは「大丈夫だよ、お母さんに相談して」って言った。
なんか、彼女の涙が止まった。
 
うんうん、って感じで首を縦に振って鍵を出した。
なんだ、ウチの鍵は持ってんだ。
って事は、怒られるのが怖かったのかも知れない。
どうすれば良いのか分からなくなってのかも知れない。
 
一応女の子だから、あんまり長くいてもな、って思った。
彼女はドアを開けながら、こっちをまたみる。
 
「だいじょうぶ♪」笑って手を振りながら言ってあげた。
彼女は泣き止んで、ウチに入っていった。
 
たぶん、ちょっとだけ落ち着いて着替えが出来たかもしれない。
 
サイトゥーンは自分ちに歩き出した。
歩きながら、なんか子供の頃っていいなって思ってた。
全てに全力でいって、疲れ知らずだったなって思ってた。
 
自分の教訓でもあるんだけど、
子供の頃に子供らしい過ごし方をした人ほど、何が大切か理解出来る大人になる気がする。