サイトゥーンはバブルの絶頂で社会に放り出された。
結構みんなアルマーニのスーツを着て、ロレックスハメてたりした。
ジュリアナのお立ち台で羽扇子持った半裸のお姉ちゃんが踊り狂ってたし、服をキメて狩りに行ってた。
不思議にお金と時間に余裕があって、退屈してると人は服を脱ぎ出すのを認識した。たぶん本能だと思う。
六本木はNew YorkやLondonに負けちゃいないと自負していた。実際、今でもそうなんだけど。
 
今だからいえる、バカちんだった。
 
でも良かった事。
お金って便利だって知った。
 
そして、その後…
世の中ではリストラが流行して、仕事の出来ない40代は首を飛ばされまくった。
コンピュータが急速に台頭して、使えない人はやっぱり窓際まで追いつめられた。
インターネットが台頭して、社会構造の一部は完全に変わった。
携帯とメールでコミュニケーション手段は入れ替わった。
 
大半が景気下落のジェットコースターに乗って、やっぱりお金の便利さを再認識する事になった。
でも、やっと嵐のような時代が落ち着いてきているんだろうなって気がしている。
たしかにこれだけ価値観とか変化することって、戦争とかじゃないと普通はない気がしている。
 
なんやかんや言っても、'80の終わりから'90中頃ってロマンチックな時代だったんじゃないかな。
ハリボテにしろ日本式ゴージャスを極めた時期に遊んでたし。
音楽は、まだ打ち込みより生の方が当たり前だったし。
とりあえずバブルな栄華を極めた時代を体感した事は自信の一部になっている。
わかりやすい時代だったから、生き方とかそんなに悩まないで決められた様な気がする。
 
2005年現在、確かにリアルなモノってかなり少ないって感じがするな。