saitoon2005-11-21

やっと時間が出来た。でもちょっとだけ。
 
ロッコの日記を続けようと思う。

そう、カサブランカからマラケッシュに向かう特急の中で夕日でパイナップル色になっているモロッコの大地を撮っていたところから…
乗っている特急が走っている、うねりのある土地はモロッコでも穏やかなエリア。地中海と大西洋に面しつつ少し奥に入ったあたり。
大地と書いたのは、そうとしか表現できないから。地平線までうねってるンだけどね。
草原のように草が生えていない。乾燥はひどくないけど雨が降らないから絶対水量が足りなくて草原にはならない。
転々と一塊の緑がある。だけどその緑も赤い土が舞うから茶緑に見える。都市でない限り住居は土を固めて作っている。
乾燥させているだけで、外から見ると崩れかけた土蔵のようだ。壁は分厚い。電車の中からだって見ればわかるくらい。
そして平屋建て。
雨があまり降らないからこれで良いんだろう。硝子窓なんてないから。
そんな場所なんで野原と呼ぶ事にする。のっぱらと。
時折500頭はいるかという羊の群れに出くわす。そうだここの肉は羊だったんだ。
ロッコののっぱら。タイのアユタヤの方がまだひらけてると思った。
 
でもそれは勘違いだった、今思うとね。
スカイライナーで成田に向かうと山間に田んぼがビッシリあったりするもんね。そんなトコにも人は住んでいるけど、都市は別のところにちゃんと存在するのだ。
 
陽が落ちかけた頃、特急は都市らしいエリアに入って行った。
昔の浦安みたいに団地をやたらと造っている地域を通り過ぎる。列車はスピードを落としている。
建設用地だから整地された土地があって、子とも達がサッカーをやっている。50人とか100人とかいる。
外で夕暮れまで全力で遊んでいるガキんちょなんて、久しぶりに見た。

ホッとしたり、安心したりする。
そしてその国の安全性はこういうところで分かる。
子供の目を見れば、そこが幸せな国か、なんとなくだけど分かる。
 
ロッコ、たぶん人が幸せに過ごしている国だなって感じた。 
列車はマラケッシュに到着した。