観光地でない時間を歩くのだ

saitoon2006-01-25

マラケッシュ早朝の散歩で一番奥、つまり高台にある寺院まで行った。
ガイドを見ながら、迷いつつ歩く。
トマト色の朝日が街に射してる。
イスラム様式の寺院って、慣れると綺麗なもんだと思う。なんていうのかな…丸っこいの。
ゴシック様式のキリスト寺院とか、ハリネズミみたいに思う時がある。
 
美意識の違いってとこだろうな。
建物の違いはあるけど、月島とかの下町の密集した感じに似ていると思った。
 
陽が出ると、人が徐々に出てくる。
そういえばTシャツ1枚でけっこう寒い。
 
メディナ、いわゆる商店街を抜けたところに学校があって、長い壁があった。
老人なんだろうけど、一人座っていた。
ときたまメディナに向かって何かを話している。
誰かに向かってじゃなく、メディナに向かって…
 
彼は、周囲をまったく気にしていなかった。
 
はじめはコーランかと思ったけど、どうも違う。
 
たぶん、日本で言うところのホームレスのようだった。
 
でもなんでか威厳があるように見える。
その目に何が映っていたんだろう。