ちょっと慣れたマラケッシュ。昼過ぎのメディナ冒険。

saitoon2006-04-24

マラケッシュのメディナは、基本的にメインストリートで観光地で商店街、それが脇道にそれると普通の住宅になる。
観光的な住宅街ってのもないので、普通の住宅だ。
本当の意味で、迷宮はこの住宅街だ。だって観光地図には載っていない。ちょっと入るだけでどこか判らなくなる。
そして観光客相手の商人とかがいないということは、声をかけてくる人がいないということだ。
日が落ちてすぐの時間に、一度迷った。
マジでインディ・ジョーンズの気分になる。
 
その日の夕方、ちょっと写真を撮っていたら、住宅街に入った。
子供たちが遊んでいたんで、写真を撮らせてもらいながら奥に進んでしまった。
迷って、子供たちに道を聞いた。ジャマエルフナ広場はどっち?って。
ついて来いという。
 
とりあえず、ついていく。
住宅地の中にどんどん入っていく。
途中で、地元の市場に出た。
なぜか、大人の痩せた男が寄ってきて、俺が案内してやるって感じで子供たちを追っ払った。
ついて来いって言ってるようだった。
 
そう言ってるので付いていく。
まず、なめし皮の作業エリアへ。
皮を酸化させる強烈な匂い。頭が痺れそうな感じ。
ミントの葉束を渡される。鼻につけろって。
これで和らげれば大丈夫って。
 
慣れているのか子供たちは、平気なんだけど。
ちょっと耐えられないんで、もういいって言うと、じゃ次へと…。
革製品の店へ。
クッションとかカバンとかを薦められる。
でもお金を持ってきていないから、買えないって言う。
カードでも良いって。
悪いけどいらない。薬剤の濯ぎが悪いのか、匂いがきついんだもの。
 
たぶんガイドをしてやるって事だったんだろうな。
 
それにしてもランドマークのジャマエルフナ広場から遠くなったと思った。
もう良いから帰るよ。って言う。
じゃガイド代くれって。いつの間にか大人が二人になってたりする。
小銭入れには13DH。
とりあえず渡す。
もっとくれって大声で言ってくる。
小銭入れを逆さまにして、もうないよって言う。
(ちなみにこの辺の会話は全て日本語で話してる)
 
しぶしぶ引き上げる。
ちょっと待てよ、フナ広場はどっちだよ。って聞いた。
一人が、指差す。そっちまっすぐ。
細かい事を聞いてもわからないので、適当に歩いてからまた聞けばいい。
とりあえず歩き始めた。
 
ところが、旧市街の端まで行ってしまった。
 
街が、そこで切れている。
アスファルトの道が目の前にあった。
1000年の旧市街と、現代とを区切っていた、そんな感じだった。
その先に山脈見えた。アトラスだと思う。
あの山の先に砂漠が広がっているんだろうと思った。
 
それにしても、ここは何処なんだろうか。
住宅街で、道の前で子供たちが集まって遊んでいる。
子供の頃、遊んでた家の前ってこんな感じだった気がした。
一応、人に聞きながら帰ってきた。子供とか、おじさんとか。
チップを必ず請求されるなんて本には載ってたけど、そんなことは無かった。
 
ま、チップを出したくても、本当にお金を持っていなかったんだけど。