たぶんここから先に見えるのが、本当のモロッコかも知れない

saitoon2006-04-26

マラケッシュの郊外へ。乾燥した平原が広がる。時おり、近代的なビルが建っている。
観光ホテルだとの事。
あんまり似合わないと思いつつ通り過ぎる。
しばらく走ると王様の農園の脇を通る。広い…
 
大きさなんてわからないくらい広い。
思い出す、ここは王国なんだった。
極論を言えば、全部王様のモノ。
王様の名の下に、徴税から治世までが行われる。
その下に民は存在するのだ。
 
余談だけど、日本だってあんまり変わらない。極論言えば王様が一人じゃなくて、寡頭制の国家権力ってくらいの違いしかない。
むしろ国民の意識としては、モロッコのほうが支持されている気がした。
良くも悪くも政治は顔が見えるほうが、わかりやすい
 
すれ違う車は、概して古い。んでフランス車が多い。
見たこともない古いルノーフィアットが走っていたりする。
道路は対向2車線。歩道はまずない。路肩は、そのまま土になってる。
30年くらい前の山形はこんな感じだった気がする。
 
ちょっと乾燥気味の土地なのを除けば、あんまり日本の春と変わらないなーって思った。
地方に行くと、こんな感じの街がたまにある。
 
道はアスファルト。日本の道みたいにしょっちゅう工事をしていないから凸凹していない。なかなか快適。
しばらく走る。現地時間で10時くらい、緩い登り道が続く。モヤンアトラスの麓に来たようだ。
点在していた建物もなくなる。
ドライバーが、車を停めた。
モヤンアトラスが展望できる場所で車を側道に寄せた。
しばらく山脈を眺める。ほとんど土が出ている山肌。
土地が豊かでない、土が削られて出来上がった地形。
だけど、人を突き放すほどじゃない。
 
なんでだろう。
なんとなく、優しい空気が流れる。