ワルザザードに朝日が射すのだ

saitoon2006-05-05

7時半。なんとなく朝早く目が覚める。
今日の夜。たぶんメルズーガにいるはず。
たぶん、ここから先はシャワーを浴びられるのは、砂漠を離れた後しかないらしい。
8時30分にピックアップが来る予定。
軽くシャワーを浴びて、プールサイドに立つ。
猫が、テーブルで遊んでいた。
 
なんとなくホテルを探検する。
無意識に陽のあたる所を探す。
客室の建物からロビーのある建物へ。
 
2階に上る。しばらく使っていなさそうな大広間。
なぜか、端で誰かが寝ていた。床にクッションシートを引いて、タオルケット一枚掛けて。
ちょっと驚いた。
起こしちゃ悪いんで、そうっと窓側へ歩く。
 
朝日に照らされる赤い山が遠くに見えた。手前には椰子のような木々が生い茂っている。
たぶんその下には水脈がある。
エルフードは、オアシスじゃないけど水脈があるんだって気がついた。
街は、水脈の上に作られるんじゃないだろうか。
 
屋上へ。
 
格子柄のタイルが敷き詰められていた。
広い。んで眺めが良い。
砂漠への単なる通過点だと思っていた街に美しい風景が広がっている。
こういう時、時間が欲しいって思う。
一日でいいからって。
 
歩いて、屋上の四方を眺めてみる。
ふと気がつく。屋上の端っこあたりに、また人が寝てる。
たぶん従業員とかなんだろうけど。
 
ちょっと羨ましかった。
砂漠の空の下で夜風を感じながら眠る。
ちなみに9月のモロッコ、砂漠地帯はそんなに冷え込まないし、熱くもならない。
テレビとかで見るより、ずいぶん穏やかな土地だと思った。
東京の夏のほうが、かなり危険だ。