砂漠にはランドローバーが似合う

saitoon2006-05-08

ホテルの門を出ると、白いランドローバーが止まっていた。
 
トヨタは一日目で終わり。
ワルザザードからメルズーガのドライバーは別だった。
 
彼はムスタファ。坊主頭にちょっといかつい感じ。
例えばリタイアしたボクサーとでもいうのだろうか。
だけど笑うと本当にホッとする笑顔だった。
 
ワルザザードからメルズーガまでは、山はそんなにない。平らな岩や土の砂漠地帯を突っ切っていく。
当然、スピードは速い。
それにしても彼はかなり飛ばした。
サイトゥ−ンは、彼をムスタファ・エクスプレスと呼んだ。
照れた笑顔を返してくれた。
そして彼は取締りの場所をよく知っていたのを思い出す。
 
ロッコの地形をこのあたりまで来てやっと理解する。
 
アフリカ大陸の左上。スペインの下に位置する、この国は大西洋の海岸線に沿って北東から南西に斜めに延びている。
感覚的には、本州の半分くらいの国土じゃないだろうか。形は東北から大阪くらいまでの本州。
日本と同じ角度で海に沿って長く、真ん中にアトラスと呼ばれる山脈があって、その北は地中海性の温暖な地域。
その南は、乾燥して岩が肌を晒す砂漠地帯。
日本でも冬は日本海側と太平洋側の天候が全く違う感覚に似ている。