砂丘と砂漠には境界線があるのだった

saitoon2006-05-18

ほとんど速度を落とさないまま、ムスタファはハンドルを左へ切る。
アスファルトの道を外れる。
 
砂漠の道のない平原へ。後ろからは土埃が舞い上がっている。
なんとなく、冒険な気分。
 
たぶん、もうここはメルズーガなんだろう。
車はジュビ大砂丘に近づいていく。
 
確かに砂のようだ。
明らかに砂丘だ。
だけど、こんななのかとあっけにとられた。
 
砂丘と砂漠の境目。
ハッキリしすぎている。
 
地平線まで平らな乾いた土地に、人工的にとんでもない量の砂を運び込んで造ったように見えた。
つまり砂の集積場…セメント会社単位でならこの位になっても不思議じゃないなって思った。
 
そのくらい境目がはっきりしているのには驚いた。
後から考えてみると、風下だから砂が徐々にこっちに移動しているって事だって気がついたけど。
 
平たい建物が見える。
たぶんホテルだ。1キロおきくらいに建物が見えた
 
砂丘に近づく。
砂の量がどんどん増えていく。というかスケールがどんどん広がっていく。
セメント屋の集積場なんて量じゃない。
一番遠くに見える山で、たぶん2キロの距離。
高さは分からない。500メートルくらいにも見える。
そこが頂上なんだろうか。