白い壁の街にて

saitoon2006-06-22

ここがどこなのか、どこで迷ったか分からない。
 
ちょっと緩くなった日差しが白い壁に反射して、柔らかい光が回る。
なんか居心地が良い。
小学生のような子供たちが、鬼ごっこのように脇をすり抜ける。
その子達の楽しそうな目は、ここしばらく見たことはなかった。
少なくとも日本では、あまり見られなくなった風景の気がした。
 
道路の端に立って、彼らを眺めていた。
足元をふと見た。
小さな蛙が、同じくらいの大きさのイモリを飲み込んでいた。
ちょっとびっくりした。しゃがんで蛙を見た。
目が合う。なんとなく睨まれた気がした。
 
自分の子供の頃を思い出す。
日が暮れるまで遊びまわっていた。
未来なんてあまりにも遠くて考えることもなかったような気がする。
永遠に遊びまわるのが続くと思っていたんじゃないかと思う。
そして、そんな子供の日々を過ごしてから大人になり始めた。
 
子供の頃、遊びの中で、優しさとか悪さとか、いろんな事を覚えたりしたのを思い出した。