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旅慣れたとかってこともあるだろうけど、事前にガイドブックで仕入れた情報を、確認するような旅はしなくなった。
　
現実的には短期のヨーロッパならそうしないと回れない場合も多いけど。
でもここはモロッコ。もしかしたら人と出会うことが一番の観光かもしれないと感じていた。
アブドラは明日結婚すると言った。
聞いてみると、さっき姉さんだと思っていたのは、彼女で明日花嫁になるそうだ。
なんか出来すぎだなって思いながらも話を信じた。
　
アブドラと会ったとき、僕は子供の写真を撮っていた。彼はそれを気にかけていて、子供の写真が撮りたいかって聞く。
モロッコの子供は可愛い。クリっとした目で全力で走って笑う。
撮りたいね、って言う。
わかった、じゃ学校へ行こうって言われる学校見てみたいと思ってついていく。
100DEHあるかって聞かれる。持っていたから渡す。案内のチップの意味だと思って渡した。
　
3分くらい歩いた先、建物の2階に入っていった。
幼稚園だった。アブドラは先生にお金を渡して、話をつけた。
え、あれ…。展開に唖然とした。
外国からお客さんだから笑おうね〜って感じで園児に話す。
そんでもって、さあ撮ってくれ！って言われた。