ちょっと先が読めないのだった

saitoon2006-06-28

頭がショートしそうなくらい回って、真っ白になった。
 
やらせの写真が撮りたいわけじゃない、報道じゃないし。
でもアブドラにそれを説明できる語学力はない。
アブドラは悪気がまったくない。写真と撮らせてくれようとしてるだけだし。
まあ、シャッター押さないと収まらないことは分かる。
とりあえずガチャピンのつもりになって、数回シャッターを押した。
 
悪気なく気を使ってくれているんだろうけど…
本当に参ったな。たぶん10分もいなかった。
かなりバツの悪い感じで先生にお礼を言って幼稚園を出た。
 
出口でちょっと立っていると、園児たちが下りてきた。
幼稚園が終わったらしい。
周りにみんなが集まってくれた。子供は世界中同じかもな。
みんなカメラに寄ってきて、ポーズをつけてくれるのだった。
 
メディナの隣のカスバのエリアを探検するように歩いた。
買い物はあるかって聞かれたので、ジュラバのお土産を頼まれてるって言ったら、お店に案内してくれた。
行ってみると、アブドラのおじさんの店らしかった。話をするとおじさんとお父さん。
息子の自慢を聞かされた。仲のいい親子っていいなって思う。
相場は知らないけど、絹と綿の手縫いのジュラバを買った。白いかなり綺麗な柄が施されていた。
 
アブドラは夕食に誘ってくれた。
いったん帰る僕をカスバの門まで送ってくれた。
 
鳥の挽肉を買ってきてくれ、手製のチキンタジンを作ってくれるって。
あつかましいかも、って思いつつ好意を受けた。
 
僕にとってフェズはそういうところ。