夏の思い出 numero.004

2004年の浅草、コミサンで初めて出た年。
僕たちの浅草は、最悪のスタートを切って、最良の終わり方をした。
  
バルバロスのスタート直前、PAが崩れてスピーカーから音が消えた。
 
スタートの時間が過ぎて、音が出ないままスタートを切ることになった。
バテリアの生音と自分たちが歌うことだけで乗り切る覚悟をしてスタートラインを越えた。
 
もう勝つとか負けるとか、そういう事を考える余裕なんか吹っ飛んでた。
ただ、その夏に費やした時間や想いに悔いを残さないためだけに楽しもうとした気がする。
 
この夏が、いい夏だったって言いながら仲間と飲めればいいと思った。
というか、あの時はそれしか残されていなかった。
 
その年に一緒だったメンバーで今でも出ている人もいる。仕事が忙しくてなかなか動けない人もいる。
去年までスーパー裏方をしてくれた徳ちゃんは博士になってハーバードへ行った。
アーラリーダーを最後に一線から引いたゾノさんは幸せなwedding、もうすぐ一児の父親だ。
バルバロスに迎え入れてくれた高橋リーダーは、ほんの少し一線から距離を置くところにいる。
 
2004年、そういう経緯を経て優勝したんだった。