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飲みすぎと昨日の緊張感で二日酔い気味の朝。
10時頃までダラダラする。それなりにストレスあったんだろうね。
とりあえず起きて朝ごはん。
コーンフレークとパンだけ。ちょっと!一応ホテルの朝食だよね。
イベリア航空に行く。
性格の悪そうな金髪のおばさん。
スペイン行く日程変えたいんだけどって言って調べてもらう。
10日先まで空いてないって、チリでも良い感じは受けなかったけど、こいつらクソだな。
たぶん訳分からない客の対応してて、正確曲がったんだろうな。
そのままタクシーでボカ地域に行く。
タクシーの運転手は、映画のTAXIみたいに飛ばす。態度は腐ってる。
信号にたまにアイスクリーム売りとかいるんだけど、買って食べてた。
ちょっと強めにOiga!って聞く。ちょっと、って意味。
一瞬びくっとした顔で振り向いた。
それいくら?って聞いた。
ホッとした顔で1ペソ、だって。
急にフレンドリーに話しかけてきた。そんなもんだよ。
まあ早いし運転上手いから良い。
タンゴ発祥の地って言われてる、カミニート。
行ってびっくり。「花やしき」みたいだぞ、浅草の…
タンゴが生まれた場所にしては明るすぎる。影もカケラもない明るい観光地。
網タイツのお姉さんと派手なスーツのお兄さんが一緒に写真撮りませんかって誘ってくれる。
つまり、お姉さんと組んで男役をやった記念写真を撮りませんかって誘い。
まいった。
レストランの客引きが、「コンニチワ、ナカタ、マツイ、イラッシャイマセ」なんだもん。
嫌だなあ、こんなトコ。
そう感じて観光エリアを離れる。
歩いて100メートル先にボカジュニアーズのスタジアム。一応見た。
結構ちゃちい。でもメンテナンスはしっかりしてる。
建物としては山形県立鶴岡サッカー場のほうが出来が良いかも知れない。
帰りにタクシーに乗る。
わざと遠回りされた。
指摘したら言い訳してきたんで、日本語で「分かったから行けよ」って言った。
なんか言い分け続けているんだけど面倒だから「しゃべんな」って日本語で言う。
伝わるんだよね、不機嫌とか、怒ってるとか。
途中で渋滞になったから降りるって答えた。
50ペソを出す。おつりがないって言われた。
「両替してこいよ」日本語で。
もぞもぞお金を取り出してくれた。25ペソ。
挨拶もせずにそのまま降りた。
後から分かったんだけど、その25ペソは偽札。新しい札だなって思ったけど、それはカラーコピーだそうだ。
偽札ってもらったことある人って日本じゃほとんどいないよね。
アルゼンチンじゃ普通に出てくるみたい。
あの運転手は、「やったー」って思って嬉しかったんじゃないかな。
25ペソって750円。
偽札の罪状ってかなり重いの知ってるんだろうか。
感覚の違いだと思うんだけど、750円で偽札掴まされたリアル体験をしたのだった。
もちろんまともな人がほとんどなんだけど、あえて言う。
南米のタクシー運転手の一部はしょうがない人間。そういう奴らが身勝手にやるになってる。
一部のまともでない奴らって言うのが、観光地にたむろしてたり、空港にオフィシャルじゃなくいる。
楽にお金取ろうとするから、状況知らない観光客をカモにする訳だからね。
まともな人は楽して儲ける概念が希薄。だから普通に街のタクシーしてる。
多少言い過ぎだとわかって言うけど観光地のタクシーと、それに関わってる人間は全て悪人と思ったほうがいいかもね。
夕方メールを見たら、ジュリアーナからメールが入ってた。
アートイベントで南アメリカのカルチャーが見えるものあるから来てって。
歩いて行けそうな場所だったんで、軽く行ってみた。
詩人で壁のいたずら書きみたいなアートペイントを書く人の後援だった。
あまりピンとは来なかった。
その後、ご飯を食べにホテルの周辺を歩く。
何軒かのレストランの店とメニューを見ていた。中華風バイキングに決めようとしたところだった、
チビのスリーピースのおじさんに声をかけられた。
なんか親指人形みたいに頭が大きい。
何してんの?って聞かれた。目つきが悪い。
飯屋探してんだけどね。って答える。
どっから来たの?笑顔もなく聞く。失礼な奴だなって思った。
あんた誰?って聞き返す。
何やってるの?って返しやがった。
もう面倒、
「お前、何の用だ。」日本語で言った。
あんたはゲイか?って聞かれた。
はあ…?
違うよ、あんたは?
俺はゲイだ。
じゃあお互い用はない、アディオス。
気持ちの悪いゲイだった。
色々あって面白いけど、色々ありすぎて疲れた。
そうしてブエノスアイレス二日目の夜も過ぎていく。