良い思い出だけを残して、サントリーニを後にした

saitoon2008-06-24

朝起きて、ミコノス島へのチケットを買いに行く。
ついでに国際電話を少々。
 
帰ってみると、新しいお客さんが部屋に入っていた。
オバちゃんが言うには(ギリシャ語だから本当のところは分からないんだけど)
「あらまあ掃除していないのに新しいお客さんが来ちゃったじゃないの…!居なかったんでお客さん案内しちゃったのよ!」的な感じ。
うん、別にかまわないよって答えた。だいたいの荷物は片付いていたしね。
 
女の子3人組。チリから来てるって。
一人は日本語が話せるケイ。パパが日本人のハーフ。
ちょっと話した。なんか久しぶりに日本語で話す。
ホッとする。
一緒にビーチに行かないかって誘われる。
うーん、ちょっとクラッとした。チケット取ってなかったらもう一日サントリーニにいて、何かがあったかもしれない。
なんてね。
 
後ろ髪を引かれたフリをしつつ、荷物を転がしながら、バスステーションに歩いていった。
バスを待っていたら、親父さんが真面目な顔をしてやってきた。
鍵返し忘れてないか?って…
忘れてた…。まあ返せてよかった。
 
この先に詰まってる北極圏に行くための煩雑な航空券手配を一瞬忘れた。
明るい気分だけを残して、サントリーニを後にしたのだった。
うん、リゾートして最高の島です。
現在、サントリーニ島はハワイを抜いてサイトゥ−ンの島ランキングで世界第一位の島になりました。
ちなみに同格で奄美大島
 
高速艇で3時間でミコノスへ。
こんな居心地の良い場所を移るのって、結構精神力いるんだよね。
 
気合を入れなおして、船に乗り込んだ。
船はカヌーみたいな高速艇、海上で100キロくらい出せるんじゃないかな。
あっという間という程じゃないけど、2時間くらいでミコノスへ到着。
 
港に下りたら風がめちゃ強い。
突風だよ。
でもこの島じゃ普通みたい。って言うより港は風が直撃で当たる場所にあるみたい。
 
港を出ると、ホテルの客引きが何人かいる。
ビーチリゾートの人、ミコノスタウンの人…
早口のフランス人っぽい姉さんが、ミコノスタウンだって言うんで場所見に行った。
 
ホテルって言うんじゃないね。
ベッドルーム貸し。トイレシャワー共同、キッチン付き。
一日貸しの下宿みたいな感じ。管理人もいないし。
 
一部屋目が狭くて路地裏で30ユーロって言われた。
二部屋目が広くはないけどベランダがついていて35ユーロって言われた。
そこを30にまけてもらって二日分支払った。
ベランダに出て見ると、隣の部屋と共有。テーブルひとつでなんとなく仕切られてた。
カップルで来てるみたいで、軽い挨拶くらいしかしなかった。
 
白い部屋でまあまあ快適。
その日は散歩。カメラ持って適当に歩く。
ミノコスタウンは狭い道と白い家で構成されてる。
細い道と何軒かの家がくっ付いてる白い壁の集合住宅で構成されている。
その集合住宅と集合住宅が道になったような感じ。
感覚的にはモロッコメディナを白くしておしゃれにしてビーチリゾートにした感じ。
 
白い街っていっぱいあるね。
ミハス、シェフシャウエン、サントリーニ、ミコノス。
完全に白くないクリームががった白も含めれば、フェズのユダヤ地区の住宅街もメディナに沿った住宅街もそう。
 
白い街は海水ギリギリまでカフェが連なっている。
だから時折、波がテーブルにかかる。それもドバっとね。
でもみんな気にしないみたい。
 
雪だまりみたいな教会とか、風車とか見歩いた。
したら偶然、客引きのお姉ちゃんに会った。
お願いがあるって。
明日、家族旅行のお客が来るから、広くてシャワーとか部屋についている部屋に変わってくれないかな?
だって。
別にかまわないから良いよって答えた。
 
帰りながらスーパーを探して、牛乳とフルーツジュース、それにハムとかチーズとか5切れ買いした。
それにサントリーニワイン。ミコノスワインはなかった。
となりのレストランで2ユーロのギリシャサンドイッチ、ギロスを買った。
なんとなくエーゲ海では自炊してる。特に理由はないけどヨーロッパの味に飽きてきたんだと思う。
安くないしね。なんかリゾート慣れっぽい感じがして、お洒落な感覚なんだけどね。
 
宿に戻ってベランダで日記とか書いていた。
夕方になって海沿いを観光。
雪だまりみたいな教会は雪見大福のイチゴみたいになってた。
 
日が暮れたのが9時頃。
ホテルに帰ってサンドイッチを作って、ワイン。
ベランダで人を眺めながらのんびりしていた。
妙に羊臭いチーズ。ワインで流し込んだ。
好きじゃないけど、捨てるのも何なので食べた。
 
夜になって気がついたんだけど、そのホテルの角はメインストリートのど真ん中。
深夜3時頃まで人が切れない。原宿の竹下通りの2階に宿がある感じ。
うるさいけど、それも悪くない。
窓を開けたまま、気がつくと寝ていた。
 
夜中に来客。
それもベランダから。
他の部屋の人みたい。
彼女が寝ちゃって、ホテルに入られないんだって。
 
要するに部屋を通って中に入りたいって事。
良いよ、って言った。
 
ありがとうって言われつつ、鍵かけたほうが良いよって言われた。
それにしても、どこから入ってきたんだろうって思った。
ベランダよじ登ってくるヤツ普通いないでしょうよ…って思いつつ、そのまま寝た。
 
朝、見てみるとベランダは玄関から通じている回廊になっていて誰でも外から入れるのだった。
まあ良いや。