北京二日目

以前、会社員をやっていた頃の社員旅行で北京には来たことがある。
その時に天壇公園に行った。
 
なんとなくバスに乗って、何となく連れて行かれた。
そして、なんとなく「へ〜」って感じで帰ってしまったのが天壇公園。
 
もう一度、自分の足で行ったらどういう風に見えるか。
試しに行ってみた。
 
地下鉄に乗る。北京の地下鉄は東京並みに簡単。
宿でもらった地図を頼りに、地下鉄を乗り継ぎ、駅を出て漢字を書きながら街の人に聞きつつ歩いた。
 
「中国人は日本人が嫌いだから気をつけないと」と思い込みつつ、気をつけて歩いた。
現実的には、お前日本人かとも聞かれなかったし、聞かれても分からなかったと思う。
ただ、ハッキリしているのは、道を聞いた人は親切に教えてくれたって事。
 
天壇に着く。
門を抜けると、回廊が続いていた。
回廊の日陰には、踊りを練習している女性のグループや麻雀をやっている人達がいた。
北京のありのままの風景に見えた。
それは、穏やかでのんびりした日常に見えた。
お婆ちゃんが集まって話をしていたり…
上手く言えないけど、お金を使わなくても人が集まれば楽しい事がある…そんな事を感じていた。
 
回廊を通り抜けると天壇に到着した。
特別な感動はなかったけど、中国人観光客が多いのに気がついた。
ここは浅草みたいなとこ。
 
そのまま南の出口へ向かう。
長い石畳の道を抜ける。
 
西へ歩く。天安門の真北に一直線に繋がるところに行ってみた。
でも天安門まで一直線には見えない。ちょっと遠い見たい。
北に折れて、南門大街という繁華街を目指す。
 
着いたけど、工事中の塀で覆われていた。
北京オリンピックの数日前。急ピッチで街を改装しているとは聞いていた。
仕方ないので一つ西よりの細い道を北に進む。
名前は珠宝市街。
 
工事の影響か、材料を運ぶ小型のトラックやら台車やらが通る。
道路は泥だらけの場所もままある。
そこの通りに小さな飯屋や雑貨店。なんとなく猥雑として中国っぽいとも思った。
 
オリンピックのメイン会場、通称「鳥の巣」がもう一度見たくなって夕方の地下鉄で向かう。
近くで眺めつつ写真を撮りつつ、日が暮れかけた。
まだ開通していない高速道路を人が歩いていた。
自分も行ってみる。
 
二股に分かれる高速道路の入り口にホームレスのテントがあった。
たくましさに驚く。