南極日記0201

1日
ドレーク海峡に揺さぶられての1日。
寝て、ぼーっとして、食事。
オブザベーションラウンジでお茶したりしながら出来るだけ遠くを見てやり過ごす。
夕食は、さよならディナー。
仲良くなった中国人のグループの一人が誕生日だって聞いた。
ヘッドウェイターのベニさんに、みんなで座れるところに席を変えてもらうよう頼んだ。

見渡しても席は一杯。でもベニさんが目配せした、にやっと笑って。
ベニさんはアニャのところへ。エキスペディションチームの席を譲ってもらう。
アニャ、ありがとうね。
 
デザートのタイミング。
花火を手に持ったスタッフが僕らのテーブルへ。
お祝いのケーキに、蝋燭。
ハッピーバースデーを歌うスタッフに囲まれた。
 
レストランにいた乗客がみんなが拍手してくれる。
こんなところでみんなに祝われるのも良いものだね。

船長のお別れの挨拶と、このクルーズのベストサービスをしたスタッフを表彰。
手作りの出し物。スタッフ全員で、別れの歌を合唱。
そんなに上手くない合唱なんだけど、なんか泣ける。

フラムは半月くらい過ごすにちょうどいいサイズの船。
ほとんどのスタッフは顔見知りになって、ほとんどお客さんも知り合いになる。
何人かは友人になり、何人かは別れを惜しんでメールをやり取りした。
 
日本の、本当に裏側でこんな事やってられるのは幸せだな〜って思っていた。
それにしても日本から地球上で一番遠いところまでも丸二日あれば来れる。
地球の大きさを意識していた。思ったより小さいもんだなって。
 
船の揺れと出会った人と、お祝いのワインに少しだけ酔った夜だった。