15日

最終日、部屋のチェックアウトは午前8時。
キルケネスへ到着までの間海を眺めたりしながら、のんびり過ごす。
気がつくと、海の表面が凍っている。
海って凍るんだって思った。もちろん全部じゃなくて、表面だけだけど。
 
にしても、聞いた話で「昔はロシアが凍らない港が欲しいから南下した」っていうのは納得出来る。
トロルフィヨルドだったら薄氷くらい割って進むけど、小さな船じゃ立ち往生する。
海運っていうのは、他の国を通らずにモノを自由に運べる訳だから、国家にとっては重要だよね。特に近代に至っても戦争ばっかりやってた地域だからね。
 
ユナさんに挨拶。報告の写真のデータを渡す。
Thank you, I love your photographなんて言ってくれた。
ちょっとドキッとした。
写真を整理したら、メールせねばと思った。
 
マグネさんを探しに8階へ。忙しそうに向かってくる。
エクスカーションやノーザンライツの挨拶。
こっちこそな、なんて感じ。
お前さんが聞きに来るとオーロラが出るなんて嬉しい事を言ってくれる。
相変わらず、そんで忙しそうな感じ。
歩きながら話し、別れた。
 
そして、最後のエクスカーション。
アイスホテルへ。
 
今日は晴れて、カリッと冷えててラッキーだって。
ガイドさんが言ってる。
半分は冗談なんだろうけど、本当の話みたい。
これだけ晴れたのは本当にラッキーだぞって念を押してた。
 
確かにメキシコ湾流が当たるとこなんだから、そんなに晴れるはずはない。
日本海と新潟の関係みたいなもんだしね。
 
そしてやってきた、アイスホテル
分かりやすく言おう。
アイスホテルは、「かまくら」を複合的に作ったもの。
単発のかまくらを部屋状に配置して、通路を作ってつなげた感じ。
かまくらと違い、中で熱の出るモノは使わず、電源を引いてLEDとかで照らしている。
 
全部氷のもあるのかもしれないけど、サイトゥーンが見たのは
どちらかと言えばスノーホテル。
それ故に壁は白。そして雪の白い壁は様々な色を映し出してくれる。
 
各部屋の壁は彫刻されて見ているだけでも楽しい。
今年は中国人のデザイナーを使ったらしく、竜とかあって東洋人としては興味深かった。それにしても雪の廊下は本当に綺麗な青だった。
部屋によって色が微妙に異なり、赤い部屋はラブホテルみたいだった。
 
その近くでトナカイと犬ぞりを見学する。
ちなみにトナカイも、人なつっこくて可愛い。
 
道路っていうか駐車場からホテルまで歩いて5分くらい。
その間に木々があるんだけど、樹氷になってる。
さすが-20℃。
足が冷たくなってきた。
東京の冬用の靴じゃ、ちょっと厳しい。